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ラオスで「性と生殖に関する健康と権利(SRHR)」に取り組む~女の子の衛生改善プロジェクト~

ガールズ・プロジェクト

ラオス

更新)

プラン・インターナショナルは、ラオス北部の山岳地域にあるウドムサイ県で、小中学校における衛生設備の建設や修繕、月経衛生管理に関する啓発活動を通して、特に女の子たちが健康に関する課題に対応できるようになることを目指す「女の子の衛生改善」プロジェクトを2023年3月から実施しています。
開始から1年が経過した、今回は、中学校を対象とした月経衛生管理を含む「包括的性教育」に関する教員研修や、性と生殖に関する健康と権利(SRHR)を扱う生徒クラブの活動に焦点を当てて報告します。

「包括的性教育」とは:
包括的性教育とは、妊娠、避妊、性感染症という限定的な生殖教育だけでなく、人間の尊厳や他人を尊重すること、ジェンダー、セクシュアリティ、人権などを網羅的に学習するための教育を指します。

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ラオスの山岳地域が抱えるSRHRに関する課題

写真:対象校で緊急用生理ナプキンや衛生備品を配布

対象校で緊急用生理ナプキンや衛生備品を配布

プロジェクトの対象地域では、多くの学校が年間を通して十分な水を確保することができません。女子生徒が生理のとき、学校にトイレがないために生理ナプキンを替えられなかったり、トイレに水やゴミ箱がないので適切な対処ができなかったり、貧困で生理ナプキンを十分に買えず、経血漏れが心配で学校を休んでしまったりする状況です。また、望まない妊娠は早すぎる結婚(児童婚)や中途退学の要因のひとつですが、学校では避妊や性感染症に対する正しい知識を教えておらず、避妊具は限られた人しか入手することができません。

プロジェクトの一環として行ったSRHRに関する意識調査では、例えば「女の子は生理中でも学校に行くことができるべき」という質問に、そう思うと回答した女の子は81.8%であったのに対し、男の子は25.6%のみ。「避妊は女の子だけの責任だ」と思う女の子は40.9%、男の子は66.7%、「妻がセックスをしたくないときは拒否する権利がある」と回答した女の子は70.5%に対し、男の子は38.5%と、特に男の子の意識改善が必要なことが分かりました。

トレーニングを通してSRHRを学ぶ教師たち

プロジェクトでは教員研修も行いました。ユネスコが提唱しラオス政府が実施の方針を掲げている「包括的性教育」に基づき、プラン・インターナショナルとUNFPA(国際連合人口基金)などが共同開発した教員用マニュアルのほか、プランが開発した生徒クラブ向けの教材を用いました。

プロジェクトが始まるまでは、「包括的性教育」についてのカリキュラムがあっても教材は配布されず、教育局の職員や教師も授業でどう扱うべきか分からない状況でした。「経験したことがない生理を伝えることは難しい」と話す男性の教師もいました。

現地の声

写真:SRHRについて学ぶ子どもたち

SRHRについて学ぶ子どもたち

ブーシーさん、研修を受けた教育局の職員
「研修を受けて、ジェンダーについてより深く理解できました。女だから~しなきゃ、男だからこうあるべき、という規範をのりこえ、男女で助け合った方がよいということが分かりました。また、女性が避妊に主体的になることはタブー視されており、いけないことだと思っていましたが、たとえ未婚であっても、女性が自分を守るためにコンドームを持ってよいということ、低用量ピルなどの避妊方法もあることなどが分かりました」

子どもたちが楽しみながら伝えるSRHRの知識

月経衛生管理を始めとするSRHRを主体的に学び、生徒間や保護者への啓発活動をするため、2023年末に対象校6校で生徒クラブを結成しました。2024年3月には、プランや担当教師のサポートを受けながら、生徒クラブのメンバーが啓発活動を主導。他の生徒や保護者を対象にゲーム、寸劇、ダンス、歌など参加者が楽しめる活動を通して、生理に関する正しい知識とタブーを打ち破るメッセージを伝えました。こうした活動が、生徒クラブメンバーの成長や自信につながっているようです。

現地の声

写真:生徒クラブリーダーのノイさん

生徒クラブリーダーのノイさん

ノイさん、13歳(生徒クラブリーダー)
「生徒クラブの活動の良いところは、たくさんの友だちと取り組めること、楽しいこと、生理に関する知識が向上すること、友だちの前で生理ナプキンのつけ方のデモンストレーションができたことです。生理を以前よりも衛生的に管理できるようになり、生理の管理に困っている生徒たちを助けることもできました。また、学年を超えた生徒クラブの活動によって、性別に関わらず、より多くの友人ができ、良い関係性を築けていると思います」

思春期の子どもたちの健康を守るために

子どもたちは自分の身体や、自分を守る方法について知る権利があり、大人には子どもに知識を伝え、環境を整える責任があります。特に思春期の子どもたちは身体や心の変化が大きいため、より一層、正しい知識を身につけ、子ども同士で学び合うことができ、相談できる大人のいる安全な環境が必要です。プロジェクトの1年目の活動は土台づくりが主でした。2年目も、衛生環境の改善や啓発活動を通して、特に女の子のSRHRを取り巻く環境を向上させるために、引き続き関係者の能力強化、子どものエンパワーメントや持続可能な活動を目指していきます。

  • ※このプロジェクトは、外務省(NGO連携無償資金協力)の支援のもと実施しています。日本人職員が現地に赴任し事業統括を行っています。

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