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「ユースとグリーンスキル~持続可能な未来への準備」~レポート発表~
お知らせ
(更新)
世界が気候変動や環境破壊、資源不足などの問題に直面する今、従来の化石燃料に依存した経済から脱却し、低炭素で資源効率性、社会的包摂性の高い「グリーンエコノミー」へ移行することは喫緊の課題とされています。
プラン・インターナショナルは、「ユースとグリーンスキル~持続可能な未来への準備」と題する調査レポートを発表。未来を担う若者たちが、新しいグリーンエコノミーの労働市場に参入する準備ができていると感じているか、また参加の機会や障壁についてどのように捉えているかをよりよく理解するため、世界53カ国の若者2229人(15歳~30歳)を対象にオンライン調査を実施し、結果をレポートにまとめました。
スキルと資本の不足が「グリーンジョブ」の障壁に
調査からは、「グリーンスキル(気候変動の影響に対処し、持続可能な社会の実現に必要な能力)」を有していると感じている若者は3人に1人(29%)と少なく、特に女性は男性に比べてその能力に自信がない傾向にあることが明らかになりました。さらに、「グリーンジョブ(環境に負荷をかけずに事業としても採算の取れる仕事)」に応募、または雇用されている若者も10人に1人(9%)に過ぎないことも分かりました。スキル以外では、起業資金の不足が、若者たちが「グリーンジョブ」に就くための障壁となっています。
気候変動が若者の職業選択に与える影響
調査に参加した若者の94%が、気温や降雨パターンの変化など、気候変動の影響を直接受けたことがあり、95%がその影響に懸念を抱いていると回答しています。しかし、自分が就く仕事を気候変動対策への貢献度合いで決めたいと考えているのは4人に1人(25%)に過ぎず、気候変動の問題が若者の職業選択にはそれほど大きな影響を与えていないことが見て取れます。
プラン・インターナショナル 気候変動アドバイザー ジェシカ・クックのコメント
「すべての国にとって、化石燃料に支配された経済からグリーンエコノミーへの移行は不可欠であり、緊急に取り組むべき課題です。しかし今回のプランの調査から、グリーンジョブの雇用機会は限られ、労働市場に参入しようとしている若者たち自身も、グリーンジョブに応募する準備が整っていないと感じていることが分かりました。若者たちにスキルと知識を提供する機会を提供し、若者たちの主導のもと、世界中で持続可能な経済を推進するために、今こそ立ち上がり、緊急かつ的確な行動を起こすことが必要です。この取り組みが奏功すれば、環境を守るだけでなく、ジェンダー平等や世代間の公平を推し進め、同時に何百万もの雇用を生み出すまたとないチャンスになるのです」
グリーンエコノミーへの公正な移行にむけた提言
2022年11月に開催されるCOP27(第27回気候変動枠組条約締約国会議)を前に、プランは各国政府に対し、グリーンジョブ就労にむけた道筋をより多く作るよう要請しています。
主な提言:
- 持続可能な開発とグリーンスキルの開発を教育システム全体に組み込むこと
- グリーンジョブやトレーニングの機会に関するキャリアガイダンスを若者に提供すること
また、グリーンスキル開発を支援する気候変動教育への学際的なアプローチ、若者がグリーンジョブにアクセスし、職場でグリーンスキルを開発するための包括的な機会(インターンシップ、資金借り入れ、起業助成金など)、グリーンエコノミーへの公正な移行を促進する政策、戦略、資金調達を呼びかけています。
プランが活動地域で行っているグリーンジョブ推進の取り組みの一例も動画でご紹介します。
グリーンスキルで気候変動に立ちむかう~インドネシアの若い女性たちの挑戦~(インドネシア) / プラン・インターナショナル(3分49秒)
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