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水汲みの負担、水不足の弊害~ラオス~
世界の各地から
(更新)
ラオスの遠隔地や農村部では、伝統的に家事労働は女の子や女性の役割とされています。日中は男性と一緒に畑仕事を行い、帰宅後に掃除、洗濯、料理、水汲みなど、いっさいの家事をこなさなければなりません。なかでも家族の暮らしに欠かせない水の確保は重労働です。
プラン・インターナショナルが活動する、北部ウドムサイ県の少数民族が多く暮らす村でも、女の子や女性たちは水の入手にまつわるさまざまな困難に直面しています。
ラオス北部の農村風景
乾季の水の確保が大きな課題
村には、政府が2010年に建設した給水設備がありますが、数年前から水源が枯渇し、今では水量が一時的に増える雨季の間しか使えない状態です。そのため、1月~6月初旬まで続く乾季には、村の女の子や女性たちは、家から離れた井戸まで、生活に必要な水を毎日汲みに行かなければなりません。
宿題は後回し 水汲みで一日が終わる
祖父母と暮らす13歳のフアンさんは、学校にいる時間以外の大半を、家事や水汲みに費やしています。「毎日6~10回は水汲みをしなければなりません。それだけで一日が終わってしまいます。友だちと遊んだり、宿題をしたりする時間がなかなかありません」と話します。
また、フアンさんの近所に住む女性、スイさんは次のように話します。「共同水栓の蛇口をひねっても水が出ないため、小川のほとりにある井戸まで何往復も水汲みに行かなければなりません。まだ幼い子どもたちの宿題をみてやりたくても、水汲みや家事に追われ、夜になってしまうこともしばしばです」
バケツを担ぎ自宅へ続く斜面を登るフアンさん(右)、スイさん(左奥)
水が入手できないことで生じる弊害
水を容易に入手できなくなると、女の子や女性たちの水汲みの負担が増す以外にも、さまざまな問題が起こります。水浴び用の水が足りないため、生理中の身体を衛生的に保つことができず、月経衛生管理を適切に行うことが難しくなります。また、村では屋外排泄の習慣は見られなくなっていましたが、トイレに使用する水が足りず、茂みで用を足す人が再び増加。屋外排泄が続けば、感染症や下痢がまん延し、人々の健康が悪化する恐れがあります。
設備を作るだけではなく、固定観念を変える支援を
プランはこの状況を受け、安定的に水を供給できる設備のニーズが高いと判断。コミュニティや保健所と協力して別の水源を探し、新しい給水設備の建設に着手しました。完成後には村に引き渡され、村の人々の手で維持管理が行われる予定です。
一方で、新しい給水設備ができても、「水汲みは女の子と女性の仕事」という、ジェンダーに基づく固定観念が地域の「常識」として存在する限り、水汲みの負担は女の子と女性に偏ったままです。暗黙のルールは、女の子たちの可能性を狭め、心身に有害な影響を与えます。プランは今後も地域の人々と話し合いを重ねながら、女の子や女性の可能性を引き出し、人々の暮らしに変化をもたらすより良い地域づくりを支援していきます。
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