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「障がいのある子どもの教育支援」プロジェクトを開始しました~トーゴ~
グローバル・プロジェクト
(更新)
2018年7月から、新たに「障がいのある子どもの教育支援」プロジェクトの寄付募集が始まりました。 障がいのある子どもたちが、差別やいじめを受けることなく質の高い教育を受けられることを目指します。
対象地は山地でアクセスが悪く、経済的にもっとも取り残されている地域の一つ
トーゴでは、障がいがあることを恥と考える文化が根強く残っており、障がいのある子どもは家庭内に隠されたり、地域でいじめの対象となったりしがちです。さらには、学校の施設が整備されておらず、障がいのある子どもたちへの教授法も知られていないため、彼らを受け入れる学習環境が整っていません。こうした状況から、障がいのある子どもの約半数しか学校に通えていません。多様性を尊重する「インクルーシブ教育」の普及が必要とされています。このプロジェクトでは、スロープの設置など学校環境の整備や、教師・保護者へのトレーニングなどを通じて、障がいのある子どもたちが社会で居場所を得て自立していくことを目指します。
プロジェクト担当者からのメッセージ
プロジェクトを担当する日本人職員と現地職員がこの取り組みへの思いを語ります。

中央州モ県は、トーゴの内陸部にあり、トーゴ国内でもとくにアクセスの悪い地域です。障がいに対する理解も低く、障がいは呪いや天罰のためであると考えている人も多くいます。そしてその呪いがほかの子どもに及ぶとも考えられています。障がいのある子どもは家に隠され、親からも、地域住民からもネグレクトされ、障がいのある子どもを殺してしまうという恐ろしい慣習も一部では残っています。このように障がいのある子どもたちの権利は置き去りにされ、公教育を受ける機会から遠ざけられています。インクルーシブ教育への潜在的なニーズは大きいですが、点字や手話などに通じている教員は少なく、障がいのある子どもたちを取りこむことが容易ではない状況です。プロジェクトではこうした状況を改善するため、地域住民への啓発や教員研修によって、インクルーシブ教育の理念が定着し、障がいのある子どもたちも学校で学べる地域づくりを目指します。皆さま、ご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

まずは、障がいのある子どもたちが学校に通えるようにすることが重要です。しかし、対象地域では障がいを呪いや恥として捉える習慣が根強いこと、また障がいのある人が成功したロールモデルが少ないことから、多くの保護者は障がいのある子どもたちへの教育が無価値であると捉えています。活動地域はトーゴのなかでもとくに貧しい県の一つです。障がいのある子どもたちの補助器具などは家計を圧迫するので、多くの世帯では子どもたちを学校に通わせずに、家に隠しておく選択をしています。プロジェクトでは、障がいのある子どもたちやその保護者が積極的に啓発活動に参加することによって、障がいのある子どもたちの教育への無理解や無関心を改善し、少しでも多くの子どもたちが笑顔で学校に通えるようになることを目指します。皆さまの応援とご支援をお願いいたします。
「障がいのある子どもの教育支援」プロジェクト
実施地域 :
【トーゴ】中央州モ県
活動内容 :
- 44小学校で学習環境の整備・改善(スロープの設置、学校備品の支給など)
- インクルーシブ教育(多様性を尊重する教育)、学び合い、点字・手話に関する教師トレーニング(約90人)
- 地域メディアを利用した啓発活動
- 障がいのある子どもをもつ保護者へのトレーニング(障がいのある子どもたちへのケアなど)(44の保護者クラブの設置)
- 他の市民社会組織との連携促進、意識啓発活動
対象者 :
障がいのある子どもたちとその家族、教師 約1万3400人