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- 実話をもとにしたストーリー
- STORY 7 『水汲み』から解放されて、学ぶことの楽しさを知った!
実話をもとにしたストーリー
『水汲み』から解放されて、学ぶことの楽しさを知った!
(ルディビナさん/東ティモール)
STORY 7
私の朝は、水汲みから始まる。9歳の私、7歳の妹と6歳の弟の3人でポリタンクを持って家を出る。沼地を抜け、険しい山道をのぼり、背の高い草をかき分け、遠い道のりを歩く。断崖絶壁に着く頃、ようやく朝陽が昇り始める。私が住む国は東南アジアの東ティモール。現地の言葉で『太陽が昇る場所』という意味だ。朝の光を受けて、この崖に立つ瞬間がいちばん怖い。いつも足がすくむ。でも私はなるべく明るい声で妹と弟に言う、「すごく急だから、気をつけて、ゆっくり下りるのよ!」
私は綺麗な水を探す。やがて辿り着いた浅瀬。3人でしゃがんで水を汲む。帰りは行きより大変だ。
10リットルのポリタンク、細い腕には重すぎる。でも水がなければ私たち家族は生きていけない。きょうだいで力を合わせ、崖をよじ登る。なんとか家に帰りついた頃にはヘトヘトだ。
学校に行く気力も体力も失われてしまっている。それでも私は歯をくいしばって学校に行く。一日の間で水汲みに奪われる時間と体力。そのせいでやっぱり満足に学校生活を送ることはできない。でも学校はやめたくない。学校をやめれば早すぎる結婚が待っている。プラン・インターナショナルによって送水ポンプが作られたとき、私はうれしくて天にも昇る気持ちだった。
「ああ、もう水汲みしなくていいんだ!」
私の生活は変わった。疲れていないので歌を歌いながら学校に通える。友達とも遊べる。家の裏の畑も水で潤い、とれた野菜が売れるようになった。安全な水を飲み、トイレの後、石鹸で手を洗えるようになり、お腹をこわすこともなくなった。学ぶための環境が、やっとそろった。私がいちばんうれしかったのは、放課後の英語教室に毎日参加できること。今では学校でいちばん上手に英語が話せるようになった。
「遠くまで水を汲みに行かなくてすむようになって、私は幸せです」
プラン・インターナショナルの人にそう英語で話すと、笑顔で喜んでくれた。
断崖絶壁の上からではなく、今は家の畑から朝陽を眺める。毎朝私は太陽に挨拶をして、元気に学校に向かう!
Storyteller:北阪昌人 Illustrator:morori
女の子たちの輝く未来のために
ルディビナさんが暮らす東ティモールは、2002年に独立したまだ新しい国です。特に山間部では、水道設備がなく、安全な水を求めて長い距離を歩かなければなりません。しかも、その仕事は主に若い女の子の役目とされています。
プラン・インターナショナルは、そんな地域にシンプルな給水設備を設置。女の子たちを水汲みから解放することで、彼女たちの人生の選択肢を増やそうとしています。
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