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実話をもとにしたストーリー
スーダン
グローバル・プロジェクト
食料危機下の子どもの栄養改善
命をつなぐ栄養ボランティア
途上国における5歳未満児の死因の約45%は栄養不良にあるといわれ、スーダンでも300万人の子どもが急性栄養不良に陥っています。「食料危機下の子どもの栄養改善」プロジェクトで関わった親子のストーリーをご紹介します。
難民キャンプで暮らすマリアムは、5人の子どもの母親です。1年前に家族とともに南スーダンから逃れてきました。
ある晩、一番下の1歳の娘が、下痢をしてしまいます。
日中は40度を超える暑さのなか、マリアムも十分な食事を取れていないため、なかなか母乳が出ず、娘の症状は目に見えて悪化していきました。
ある日、ハナーディと名乗る女性がマリアムのテントを訪ねてきました。
ハナ―ディは、プランの研修を受けた栄養ボランティアの一人でした。
地域の子ども約2万人を対象に、栄養不良を見つけ出すための巡回を行っていたのです。
ハナーディは、「上腕計測メジャー」で娘の腕を測り、赤色(重度の栄養不良)であることをマリアムに伝えました。
ハナーディは、難民キャンプの診療所に母子を連れて行きました。
看護師が入院すべきと判断すると、プランは緊急搬送の手配をしました。
マリアムの娘は、病院で点滴治療を受け、少しずつ症状が改善していきました。
娘の症状が落ち着くと、ベッドが足りないのですぐに退院するように言われました。
退院時には、「プランピー・ナッツ」という栄養治療食が提供され、きちんと食べたかを確認するため、開封済の袋を持ってくるように言われました。
退院後も、ハナーディはマリアムの家を定期的に訪問し、体調や栄養状態を確認し続けました。
しばらくして、プランは難民キャンプ内に給水スタンドを設置しました。
娘が下痢になった原因は汚れた水を飲ませたためだと知ったマリアムは、安全な水が手に入る給水スタンドをありがたく思いました。
さらに母親グループで、母子の栄養改善や衛生について学びました。
しかし、知識は得られても食料は足りないままです。安心して子育てをできる日はいつになるのか、マリアムの不安はまだ解消されていません。
illustration by Noriyuki Goto
2023年7月発行のプラン・ニュースの記事を再編集し掲載しました
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