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大地震の避難所を元チャイルドが運営~エクアドル~
エクアドル
緊急支援
(更新)
2016年4月17日(日本時間)にエクアドルで発生した大地震は、死者650人以上、負傷者1万6000人以上の被害をもたらしました。その後も大雨と洪水に見舞われるなど困難な状況が続くなかで、プラン・スポンサーシップのチャイルドとして育った女の子ヨハナさんは、プランのコミュニティ・ボランティアとして現在も活動している経験を活かして、避難所での支援活動に力を発揮しています。
元チャイルドが避難所の管理責任者として支援に奔走
「地震により、多くの家屋が破損しました。多くの人々が、その後の洪水によって居場所を失いました。財産や所持品もありません。この避難所には25世帯の人々、大勢の子どもたちが身を寄せています」と、最も大きな被害をうけた地域の一つ、マナビ州のポルトビエホの避難所で管理責任者として支援活動を行なっているヨハナさんは語ります。
ヨハナさんは、プランの他のボランティアとともに人々の唯一の居場所となった避難所の安全を最優先に、避難所スペースの平等な割り振り、子どもを優先とした物資の支給などを管理しています。「避難所の設置と運営には大変なエネルギーが必要ですが、家のような安心できる場所ではありません。地震の直後にはパニックを起こす人たちもいました。安全性を維持するため、夜間は男性たちが交代で見守りを行っています」
避難所の支援にあたるヨハナさん
子どもたちの安全への配慮が欠かせません
プランの活動を通して学んだ視点を避難所運営に反映
避難所の管理者として、ヨハナさんは子どもたちが周囲の混乱から一時でも逃れて安心して学習や遊ぶことができるスペースを確保することにも配慮しました。また、シャワールームも男性用と女性用を別々に設置するなど、プランでの活動から学んだ視点を運営に活かしていると言います。
現在気がかりなのは、徐々に支援者が減っていることです。「地震直後には多くの人々が支援に参加していました。今は誰もいません」と、ヨハナさんは今後再び支援者が増えることを期待しています。ヨハンさんは大学進学を予定していましたが、支援の必要な人々を支えることに集中したいと語ります。
「プランは、私に意思や感情を表現する術を教えてくれました。震災を体験して、あらためて家族の大切さ、安全を守ることの重要さを考えていますが、子どものためのスペースなどプランが教えてくれたものは、子どもたちが学習や遊びを通して日常の感覚を取り戻して感情表現ができるようになる重要な支援と思っています」
避難所では30人の子どもたちが入学予定でしたが、震災により学校再開の見通しが立っていません。国連の報告によると、280校が地震によって損壊し、12万人の子どもたちが学校に通えない状況にあると言われています。プランは、マナビ州を中心に子どもひろば(子どもにやさしいスペース)を60カ所に設置し、3万人の子どもたちを支援する予定です。子どもひろばでは、親たちに対しても震災を乗り越えるための心理面でのワークショップ、栄養指導、子どもの保護に関する研修などを開催する予定です。
現在、エクアドル大地震緊急支援への寄付を受け付けています。
多くの家族が生活する避難所
飛行場も避難所スペースに
物資支給も進められています
避難所で子どもたちと遊ぶスタッフ