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【第4報】「子どもひろば」を利用する子どもたちの横顔~インドネシア地震~
アジア
緊急支援
(更新)

寄付の募集を締め切りました。ご支援いただきありがとうございました。
インドネシア中部のスラウェシ島で発生したマグニチュード7.5の地震と津波により、10月31日の時点で死者数は2081人となりました。損壊した家屋は約6万8400棟にのぼり、避難者数が20万人を超えるなど大きな被害が報告されています。損壊した学校は約1500校で、約18万5000人の子どもたちに影響を与えています。プラン・インターナショナルは、子どもと女性のニーズにとくに配慮しながら、子どもの保護と教育、衛生の分野を中心に緊急支援をすすめています。
「子どもひろば」で覚えた防災の歌
9歳のサトリアさんは地震と津波で家を失い、避難所で暮らしています。「学校も壊れてしまい、いつまた勉強できるかわかりません」。遊び場がないため、倒壊した建物の近くで、がれきの一部をおもちゃにして遊んでいましたが、けがなどの危険が伴いました。でも今はプランの「子どもひろば」※で友だちと安全に過ごせるようになりました。また、地震が起きたときの行動の歌を習い、友だちと一緒に歌っています。「地震が起きたら、頭を守って。地震が起きたら、走らない、騒がない、押さない、振り返らない」。
サトリアさんは、ここで覚えたことをずっと忘れないでいようと思っています。
サトリアさん
- ※「子どもひろば」
災害・緊急時に、子どもの保護と心のケアのために設置・運営されます。現地では、混乱のなか、子ども、とりわけ女の子は虐待や搾取の対象となる危険性が高まります。子どもたちが一日もはやく日常を取り戻せるよう、遊びや学習を取り入れることで、子どもたちが抱えるストレスを軽減させ、自尊心を育み、自分を守ることができるようになることも視野に入れて活動します。また、保護者も含めた子どもの保護への理解を深める場としても重要です(詳しくはこちら)
親友を失った悲しみを癒す
10歳のセルシさんは、地震が起きたとき、礼拝室にいました。あっという間に屋根が落ちてきて、逃げるのに必死でした。「私の隣でお祈りをしていた親友の腕をつかんで、一緒に逃げればよかった」と亡くなった親友を助けることができなかったことを悔やんでいます。「子どもひろば」ができ、セルシさんは避難所で知り合った友だちと一緒に楽しく遊ぶ時間が増えました。その間は、悲しみを忘れることができるからです。少しずつセルシさんに笑顔が戻ってきています。
セルシさん(右)と避難所の友だち
プランが設置した「子どもひろば」は18カ所に増え、これまでに371人の子どもが利用しています。子どもたちの心のケアだけではなく、手洗いなどの衛生習慣の徹底から、防災や減災の知識までを子どもたちに伝える場になっています。今後も、多くの子どもたちが笑顔を取り戻せるよう子どもを保護する活動を行っていきます。
衛生キットの配布
さらに多くの衛生キットを提供
これまでに避難所19カ所で、1163の衛生キット(タオル、歯みがき粉と歯ブラシ、せっけん、くし、衣服、バケツとひしゃく)を提供しました。今後も衛生キットの提供を増やす予定です。さらに、避難所での正しい衛生知識の普及を図りました。今後も他団体と協力しながら、衛生知識に関する冊子の作成と配布なども予定しています。
衛生キットを受け取った女性たち
今後の活動についての最終報告は、2019年春ごろを予定しています。
- ※いただいたご寄付は、被災地の状況変化により、同様の被害にあった近隣国での支援活動に充てさせていただく場合もあります。あらかじめご了承ください。
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