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- バングラデシュ 17歳のスゥエの日常に起こった変化
実話をもとにしたストーリー
バングラデシュ
グローバル・プロジェクト
ロヒンギャの若者の教育支援
17歳のスゥエの日常に起こった変化
ミャンマーのイスラム系少数民族ロヒンギャは、国籍を奪われさまざまな権利を制限された生活を送ってきました。さらに2017年以降、70万人以上のロヒンギャが土地を追われ、隣国のバングラデシュに逃れました。学校に通えず、読み書きすら学べなかったロヒンギャの若者たちを対象にしたプロジェクトについてお伝えします。
スゥエは17歳のロヒンギャの女の子。以前はミャンマー北部に住んでいましたが、軍による迫害から逃れるため、4年前にバングラデシュの難民キャンプに移り住みました。
病気がちの母親に代わり、スゥエが家の仕事をしています。10歳の弟は難民キャンプ内の学校に通っていますが、対象は15歳までなのでスゥエは学校に行けません。
難民キャンプで暮らしている若者の多くは、ミャンマーにいた頃から一度も学校に通ったことがなく、読み書きや簡単な計算をすることもできません。
スゥエも買い物をするとき、お店の人に言われた通りの金額を渡していました。字も読めないので、商品に関する情報が書いてあっても分かりませんでした。
難民キャンプでは、スゥエのような若者たちへの支援はほとんどないため、プランは、若者への教育支援プロジェクトを始めました。
スゥエも参加したいと思いましたが、両親は危ないからと、許してくれませんでした。
ある日、プランの職員がスゥエの家を訪れ、授業は男女別であること、近所に住む先生の家で安全に行われることを説明し、両親を説得してくれました。
スゥエが参加したクラスには、同世代の女の子のほか、若いお母さんも参加していました。
クラスでは、アルファベットの読み書き、計算などを学ぶほか、自分が困っていることや将来の夢について話す時間もありました。
スゥエは困っているのは自分だけではなく、みんなそれぞれに違う問題を抱えていることに気づきました。
スゥエはクラスに参加したことで、できることが少しずつ増えて自信がつきました。
そして、友だちといつもこう話しています――「難民キャンプでの生活は、いつ終わるか先の見えない状況だけど、夢を持ち続け、できることをたくさん増やしていきたい」。
illustration by Noriyuki Goto
2021年7月発行のプラン・ニュースの記事を再編集し掲載しました
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