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「早すぎる結婚をなくしたい!」ベトナム現地スタッフが活動にかける思い

プログラム部
石丸 晴菜

ベトナム便り

更新)

プログラム部の石丸です。2021年からベトナム北部で実施している「早すぎる結婚の防止」プロジェクトの現地事業責任者として、ハノイに駐在しています。この活動はハザン省やライチャウ省の現地スタッフたちと一緒に実施しています。3年間の活動が終わりに近づいてきた今、各活動地域から1人ずつ代表して、ドン職員とディエップ職員、またハノイ事務所のチャン職員にそれぞれの思いを語ってもらいました。

現地スタッフの紹介

ドン職員(ハザン事務所プロジェクトオフィサー)

ドン職員(ハザン事務所プロジェクトオフィサー)

ディエップ職員(ライチャウ事務所プロジェクトオフィサー)

ディエップ職員(ライチャウ事務所プロジェクトオフィサー)

チャン職員(ハノイ事務所プロジェクトアシスタント)

チャン職員(ハノイ事務所プロジェクトアシスタント)

このプロジェクトに携わりたいと思った持ったきっかけは?

ドン職員

ドン職員

私はハザン省出身で、ヌン族という少数民族に属しています。ハザン省のような山岳地帯に住む人々の多くは少数民族の出身で、教育を受けることが大変だったり、早すぎる結婚の問題が大きかったり、多くの困難に直面しています。また、収入を得る手段が限られていることがこれらの課題につながっていると感じていたので、以前からこの地域の現状を変えることができる仕事に就きたいと強く思っていました。このプロジェクトはまさに自分が取り組みたいことだったので、関わることができてとても嬉しいです。

写真:ドン職員(右から2人目)とハザン事務所のチーム

ドン職員(右から2人目)とハザン事務所のチーム

写真:ハザン省

ハザン省

写真:ライチャウ省

ライチャウ省

ディエップ職員

ディエップ
職員

私もドンと一緒で、ハザン省出身です。山岳地帯に住む人々の生活の質の向上に貢献したいと思い、このプロジェクトに関わることにしました。今はライチャウ省で働いていますが、自分がこれまで見て体験してきたことを活動に活かすことができています。

写真:ディエップ職員(右)とライチャウ省にて

ディエップ職員(右)とライチャウ省にて

写真:チャン職員(右)と

チャン職員(右)と

チャン職員

チャン職員

私はハザン省ではありませんが、少数民族の多い地域の出身です。多くの少数民族には家父長制が色濃く残っており、女性の権利はないがしろにされがちです。また幼いころから『女の子だから』との理由で自分のやりたいことを制限されたり、早すぎる結婚をそそのかされたりすることが多々ありました。これらの体験が、少数民族の女性が置かれている状況を変える仕事をしたいと強く思うきっかけになりました。プランが早すぎる結婚の防止に取り組んでいると知り、このプロジェクトに携わりたいと思いました。

これまでの活動で見えてきた変化を教えてください!

ドン職員

ドン職員

人々は新しい知識を吸収してきています。これまでは、この地域では収入手段やジェンダー平等に関して学ぶ機会がほとんどありませんでした。3年間のプロジェクトを通してジェンダー平等や食品の加工方法、畑の耕し方、家畜の世話の仕方などの知識が広まったのは、大きな変化です。

ディエップ職員

ディエップ
職員

これらの知識の普及が、プロジェクト参加者の意識や地域の変化にもつながっています。さまざまなトレーニングを通して女性も男性も協力して家事や育児を行うようになり、学び合いを通して参加者だけでなく、家族の男女の役割についての差別や偏見も変わってきました。また、トレーニングを通して女性が自分に自信を持つようになり、早すぎる結婚に反対できるようになったことも大きな変化と言えるでしょう。

チャン職員

チャン職員

人の意識を変えるのは難しいことです。その変化を証明することも難しいですが、活動開始時と比べて、参加者がよく笑うようになったことが良い変化の証拠だと思います。多くの人が『今はとても幸せだ』と笑顔で話してくれるようになったことが、私はとても嬉しいです。

写真:プロジェクトに参加する子どもや若者たち。活動中も笑顔が絶えない

写真:プロジェクトに参加する子どもや若者たち。活動中も笑顔が絶えない

プロジェクトに参加する子どもや若者たち。活動中も笑顔が絶えない

活動地域でまだ残っている課題はありますか?

チャン職員

チャン職員

早すぎる結婚をなくすためには、継続的な努力が必要です。子どもたちのエンパワーメントに加えて、大人を対象とした意識啓発はこれからも行っていく必要があると思います。

ディエップ職員

ディエップ
職員

ベトナム北部は、気候変動の影響を大きく受けている地域です。このプロジェクトのなかでも環境にあまり悪影響を与えない農畜産業についてトレーニングを行いましたが、コミュニティの人々、特に若者の関心が非常に高い分野だったので、もっとトレーニングを実施するべきだと思っています。また、出稼ぎや人身取引も深刻な課題です。学校で対処方法を教えるほかに、若者や大人に対して意識啓発活動や職業技術訓練を行うことで、子どもや若者への被害を減らすことができると思います。

ドン職員

ドン職員

このプロジェクトの対象年齢は30歳までですが、それ以上の年齢の人も若者から学ぶ機会が必要だと思います。このプロジェクトの参加者のほとんどは少数民族なので、ベトナム語を話せない人でもそれぞれの言語で学びを得ることもできます。これらの活動を実施するためには、継続的な支援が不可欠です。

写真:ジェンダー平等トレーニングの様子

ジェンダー平等トレーニングの様子

写真:若者同士の学び合いの様子(養鶏トレーニング)

若者同士の学び合いの様子(養鶏トレーニング)

3年間を経て私がいま思うこと

3年間の活動を通じ、多くの人々と直接話し、地域の変化を感じることができました。なかでも「自分たちは早すぎる結婚をして、経済的・精神的にものすごくつらかった。こんな思いは自分の子どもにしてほしくないから、自分たちの代で終わらせる」と語ってくれた若者が何人もいたことが印象に残っています。活動開始当初、ベトナムでは新型コロナウイルス感染症の影響が大きく、集会の参加人数などが大幅に制限されていました。そのような困難な状況にあっても、ドン職員、ディエップ職員、チャン職員のような現地スタッフが、より多くの住民たちが活動に参加できるよう根気強く現地行政と調整してくれたおかげで、この地域では子どもや若者が変化を担えるようになってきています。普段は日本から離れた場所で働いていて日本の皆さんに知ってもらう機会の少ない現地スタッフの取り組みを、少しでも身近に感じていただけたら嬉しいです。プロジェクト終了まであと少しですが、引き続き応援をよろしくお願いいたします。

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