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トーゴで実感した「障害のある子どもを地域で支える」ということ

プログラム部
馬野 裕朗

馬野 裕朗

アフリカ・中東

トーゴ便り

更新)

プログラム部の馬野です。2023年1月末に、「障害のある子どもの教育支援」プロジェクトを視察するため、西アフリカのトーゴに出張してきました。現地の人々との対話を通して感じたことをお伝えします。

障害のある子どもも等しく大切にされる社会づくりを

対象校の子どもたち

対象校の子どもたち

プロジェクト実施地域では、障害は「神の罰」や「恥」と考えられており、障害のある子どもは他の子どもや地域の人々からのいじめや暴力の対象になりがちです。また、家庭内に隠され、学校にも通わせてもらえず、ネグレクト(育児放棄)や虐待を受けることもしばしばあります。

プランは2022年3月から、「障害のある子どもの教育支援」プロジェクトを通じて、障害のある子どもたちが学校や地域で他の子どもたちと同様に大切にされ、互いに敬意をもって遇せられる社会づくりに取り組んでいます。また、多様性を尊重する「インクルーシブ教育」を普及させ、障害のある子どもたちが社会に居場所を得て、質の高い教育を受けられるようになることを目指しています。

  • ※インクルーシブ教育:障害の有無や貧富の差、都市や農村など居住地による区別なく、すべての子どもが分け隔てなく学べる環境のこと。

活動を支える「障害支援ボランティア」

障害支援ボランティアの方々

障害支援ボランティアの方々

活動開始から1年を経て、プロジェクトは目標の実現に向けた小さな一歩を踏み出し始めています。そう感じた大きな理由の一つが「障害支援ボランティア」の存在です。
プロジェクトをきっかけに、以前から障害のある子どもに対するひどい扱いに心を痛め、何とかしたいと思っていた人たちが、「障害支援ボランティア」として関わってくれています。この活動は、このような問題意識を持つ人々にとって、自ら立ち上がり、行動に移していく「心意気の発現の場」となっていると感じました。

意識や行動を変えていくために

プロジェクトに参加するボランティアや教員たちと

プロジェクトに参加するボランティアや教員たちと

プランからインクルーシブ教育の促進やその啓発方法についてトレーニングを受けた「障害支援ボランティア」たちは、日々、障害のある子どもの家庭を戸別訪問し、親たちに語りかけます。また村の集まりに参加し、地域の人々とも話し合います。さらに学校を訪問し、教員と一緒に生徒たちに語りかけます。これらの取り組みを通して、実際に、村の通りや広場、学校で、障害のある子どもへのいじめや暴力を目にすることが減ってきたそうです。

私は当初、「本当に1年でそんな行動変化が起きるのだろうか?」と驚きましたが、プロジェクトに関わる人々との対話を通して、その理由が見えてきました。

「障害支援ボランティア」らによる地道な啓発活動によって、今まで無意識に習慣的に行われていた「障害のある子どもに対する扱い」が、初めて人々の意識に上ることになり、自らの行動を見直すきっかけになっている。つまりこの取り組みが、人々の無意識の行動に対して、意識的に「これってよいこと?よくないこと?」と考えてもらうきっかけを提供しているのでした。

「無意識の行動」に働きかけ続けることの大切さ

トーゴの現地事務所は、これまで長年にわたり障害のある子どもの教育支援に取り組んできた実績があるため、スタッフのスキルも高く、活動の質が担保されています。そうした活動が、「障害支援ボランティア」や教員など、障害のある子どもを取り巻く状況を変えたいという強い信念を持つ地域の人々の支えでさらに強化されていることが確認できました。

皆さまの温かいご支援をよろしくお願いいたします

意識的に行動を変えるという行為が、5年、10年と継続的に行われ、日々の時間の流れと蓄積によって、無意識の自然な行動となっていくこと。それがプロジェクトの究極の目標であり、このプロジェクトがそのきっかけになってくれることを願っています。
引き続き皆さまの温かいご支援をよろしくお願いいたします。

  • ※このプロジェクトは、外務省(NGO連携無償資金協力)の支援のもと実施しています

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