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【完了報告】「ロヒンギャの子どもの保護と教育」プロジェクト~ミャンマー・バングラデシュ~
グローバル・プロジェクト
バングラデシュ
ミャンマー
(更新)
グローバル・プロジェクト2022年度活動報告
プラン・インターナショナルは、2017年7月からミャンマーとバングラデシュで実施していた「ロヒンギャの子どもの保護と教育」プロジェクトについて、ミャンマーでの活動を2022年6月に完了しました※。
- ※バングラデシュでは「ロヒンギャ難民の識字教育」プロジェクトとして、活動を継続しています。
活動内容
若者や住民と連携し子どもの保護や暴力の防止に注力
ミャンマーでは、民族対立の続くラカイン州でロヒンギャのコミュニティを支援してきましたが、2021年2月にクーデターが発生すると、州内の状況も大きく変わりました。主要民族であるラカイン人の武装勢力とビルマ軍との武力衝突が散発するようになったのです。治安が悪化した地域への訪問は難しくなり、行政との連携も困難になりました。
プロジェクトでは、こうした厳しい状況のなかでも、対象地域の村に住む若者や住民たちが少しでも安心して暮らすことができるよう、さまざまな活動を実施しました。子どもひろばの運営、暴力や虐待の被害にあった子どもたちの保護、子どもの保護委員会の能力強化、子どもをあらゆるリスクから保護するための啓発などです。これらを通して、ロヒンギャの住民のみならずラカイン人の住民も、子どもの保護や安全に関する知識を培い、虐待、児童労働、早すぎる結婚、暴力の予防・対処に取り組んできました。
ミャンマーでの活動は終了しましたが、住民たちは活動を通して学んだ知識や経験を活かし、今後もコミュニティに貢献していきたいと意欲を見せています。これまで支援してきた子どもひろばはコミュニティセンターや図書室となり、子どもの保護委員会の活動も住民の手により継続される予定です。
バングラデシュでは、「ロヒンギャ難民の識字教育」プロジェクトとして、活動を継続しています。
主な活動の成果
地域 | ミャンマー ラカイン州 バングラデシュ コックスバザール県 |
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期間 | 【ミャンマー】2017年7月~2022年6月 【バングラデシュ】2019年5月~2022年6月 |
2022年度 主な支援内容と対象 |
【ミャンマー】
【バングラデシュ】
|
- ※バングラデシュ国内の活動は、ジャパン・プラットフォーム(JPF)の支援のもと実施しています
プロジェクト背景
ミャンマー南西部のラカイン州に暮らすイスラム系少数民族のロヒンギャは、国籍を奪われ、長年さまざまな権利を制限された生活を送ってきました。さらに、2017年8月に起きた暴動と軍の掃討作戦により、多くのロヒンギャが土地を追われ、バングラデシュに逃れました。ミャンマーおよびバングラデシュに住むロヒンギャの子どもや若者は、教育機会が限られ、虐待、早すぎる結婚、児童労働といった様々なリスクに直面しています。
これまでの活動をご支援くださりありがとうございました。引き続き、バングラデシュで実施している「ロヒンギャ難民の識字教育」プロジェクトへのご支援もどうぞよろしくお願いいたします。
関連リンク
現地の声
ソーさん、13歳、子どもクラブサブリーダー(ミャンマー)
「私は子どもクラブにサブリーダーとして参加しています。子どもの保護のリスクについて学んだり、活動に参加することができてとても楽しんでいます。最近は、子どもたちの間で問題になっているドラッグ、暴力、喧嘩について何かできないか考えています。喧嘩やいじめもよくないので、友だちとこういった問題に関して話し合うことができるようになり、うれしいです。このような問題が村からなくなってくれることを願っています」
フラ・トゥンさん、住民の男性(ミャンマー)
「事業終了説明会に参加することができてよかったです。しかし、最後の会合と聞いて悲しくなりました。この村でプロジェクトが始まってから、私たちはそれまで知らなかった子どもの保護に関する多くのことを学んできました。もしプロジェクトがなかったら、子どもたちのために今行っている活動についての知識もなかったし、実施することもできませんでした。プランのスタッフにとても感謝しています。いただいた遊具などは、村の子どもたちが大切に使い続けます」