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【第14報】グアテマラ・コロンビアでの活動~新型コロナウイルス対策緊急支援~
グアテマラ
コロンビア
緊急支援
(更新)
世界で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大が続くなか、プランはもっとも弱い立場にある人々への影響を最小限に抑えるため、各国で緊急支援や予防対策に取り組んでいます。
皆さまのご支援のもと、グアテマラとコロンビアで実施した主な活動を、現地の人々の声を交えてご報告します。
月経衛生キットを受け取った女の子たち
グアテマラ
概況
人口約1700万人のグアテマラでは、2020年3月半ばに国内ではじめて感染が確認されて以降、累計感染者数は約40万人、亡くなった人は約1万人以上にのぼっています(WHO Coronavirus Dashboard、8/20現在)。
2020年11月には2つの大型ハリケーン「イータ」と「イオタ」の襲来で190万人以上が被災、約30万人が住む家を失うなど、コロナ禍で困窮する人々の暮らしに大きな打撃を与えました。2021年7月以降再び感染が急拡大し、1日平均3000人以上の新規感染者が報告されています。感染拡大の一方で、グアテマラを含めたラテンアメリカ・カリブ地域ではワクチンの確保が遅れており、感染収束にはほど遠い状況です。
プランの支援活動
プランは2021年2月に、感染予防のための衛生啓発活動や衛生用品の配布を実施。同時に、ハリケーンで被災した世帯を含む、家族への食料・経済支援を施しました。また、緊急時の女の子や女性のニーズに応えるため、生理用品や下着類などの支援物資も提供しました。
家庭用の衛生キットを受け取る若い女性
- 1159世帯に家庭用の衛生キットを配布しました。これにより、計5557人に支援を提供することができました。衛生キットには、歯ブラシ、シャンプーなどの家庭用衛生用品のほか、手洗い用石けんや洗えるマスクなどの感染防止用品、月経衛生管理のための生理用ナプキンも含まれます。
支援物資を受け取った女性たち
- 1060世帯に食料セットを配布。これにより計4950人に食料を提供することができました。食料セットには、コーンミール(乾燥させたトウモロコシを挽いて粉にしたもの)、豆や米、砂糖、植物油、アトル(トウモロコシと大豆を主原料とし、鉄分やビタミン類なども強化された栄養補給飲料)、小麦パスタやオートミールが含まれます。
コロンビア
概況
人口約5000万人のコロンビアでは、累計感染者数が487万人を超え、世界でも9番目に感染者数が多い国となっています。死亡率も高く、これまでに約12万3000人以上が亡くなりました(WHO Coronavirus Dashboard,8/20現在)。昨年のパンデミック以来、感染封じ込めのために都市封鎖や外出禁止令などの規制が強化されるなか、失業率は14%以上に急増。もともと国の課題であった所得格差がさらに拡大しました。コロナ禍で社会不安が続くなか、2021年4月末に政府が発表した税制改革法案への抗議活動が全国規模のデモに発展、現在も各地で混乱が続いています。
プランの支援活動
障害のある子どもたちや、女の子や若い女性たち、チャイルド※のいる世帯、これまでに緊急支援が行き届いていない家族を優先し、月経衛生キット、感染防止用の衛生キットの配布と、感染予防知識の普及活動に取り組みました。反政府デモや移動制限が続くなか、治安状況も考慮しながら、各地のスポンサーシップ担当スタッフやコミュニティ・ボランティアの協力を得て、下記の物資配布を行いました。
月経衛生キットを受け取る女の子
- ※「プラン・スポンサーシップ」でプランとともに活動し、村を代表してその成果を私たちに伝えてくれる子どもたち。
- 計20のスポンサーシップ活動地域のコミュニティにおいて、女の子と若い女性3484人に、生理用品を含む月経衛生キットを配布しました。また、211人の障害のある子どもたちに、感染防止用の衛生キットを配布しました。
治安を考慮しながら衛生キットを配布
- 月経衛生キット、感染防止用の衛生キットの配送を担ったスポンサーシップ担当スタッフやコミュニティ・ボランティアが、チャイルドの家族に対し、女の子や女性の月経衛生管理の大切さや、手洗いなど、感染防止のための家庭内での衛生習慣についても助言や指導を行いました。
配布した感染予防啓発のマグネット
現地の声
アナ・ガブリエラさん
「衛生キットは、新型コロナウイルス感染症が広がるなかで、特に私のコミュニティの女の子や女性たちにとってとても役立つものです」
ヨセリンさんほか、大勢の女の子たちに月経衛生キットを配布
ヨセリンさん
「日本からのご支援で月経衛生キットを受け取りました。プランに関わるすべての皆さんに心から感謝しています」
皆さまの温かいご支援にあらためてお礼を申し上げます。プランは今後も中南米の活動地域における感染拡大防止対策に取り組むとともに、長引くコロナ禍で困難な状況に置かれている人々、特に弱い立場にある女の子や女性への支援を継続していきます。
関連リンク
現地の声
セレスティナさん、21歳
「私たちの経済状況では、生活に必要な食料品や感染予防のための備品を自力で購入することはとても困難です。仕事もなく、ハリケーンの被害で収穫した作物も失い、収入を得ることができませんでした。プランの食料支援は、幼い娘を抱える私にとって大変役立つものでした。本当にありがとうございます」
ゾイラさん、28歳
「私はシングルマザーです。2人の娘たちを食べさせ、学校生活を送らせてやれるように、服の仕立てをしてなんとか生計を立てています。新型コロナウイルスに怯えるなかで、ハリケーンが地域を襲い、状況はさらに悪化しました。すでにささやかな日常の幸せを失っていた私たちには、不安が募るばかりでした。川岸で育てていたバナナやトウモロコシの畑はすべて流され、もはや収穫することはできません。こうした状況のなかで、プランと日本の皆さまからいただいた支援は、私たちが困難な日々を乗り越えるためにとても重要なものでした。支援のおかげで、少しずつ状況を克服しつつあると感じていますが、将来の悲劇を避けるためには、私たちの誰もが教育を受け、自然環境を守っていく必要があると思っています」