【活動国詳細】エジプト
エジプトは、アフリカの北東の角に位置しています。人口密度が高く、およそ9千万人以上の人々がナイル河沿いのたった8%の土地に居住しています。中所得層の国でありながら、国民の大多数は経済成長の繁栄を享受することなく、人口の半数近くが貧困状態のなかで生活しています。人口過剰、収入や富の分配の不平等、経済不振などが、貧困の主な原因となっています。2011年初めに若者が率いた市民抵抗運動はエジプト全体に広がり、民主主義の新しい時代と変化が訪れました。
教師の質問に手を挙げる女の子たち
エジプトでの活動
【活動国データ】
国が抱える問題
- 女の子の中途退学が多く、中等教育の就学率や識字率では男女間に大きな格差があること。
- 女性と若者の失業率が高く、とくに若い女性の雇用機会が限られていること。
- 多くのコミュニティ組織では、若者の意見が運営に反映されていないこと。
- 子どもたちが家庭や学校での体罰や虐待の危険にさらされていること。
- 洪水や地震など自然災害への対応力が低いことに加え、近年には周辺諸国からの難民が多く流入していること。
プログラム別活動概要
1.乳幼児保育と就学支援の推進
保護者への情報提供や子育てトレーニングを実施することで子どもの健全な発育を促進するとともに、とくに女の子や障がいを抱えた子どもたちの就学支援を進めます。
2.若者の経済力強化
起業をめざす若者の能力育成や経営者向け意識啓発活動を実施することで若者の雇用機会を増やすとともに、コミュニティ貯蓄貸付グループの活動を通じて、若者の経済力強化を図ります。
3.住民参加の推進
若者グループのリーダーシップ能力を育成し、コミュニティ組織の強化を図ることで、透明性の高い意思決定や予算配分プロセスを推進し、住民参加を進めます。
4.暴力からの子どもたちの保護
早すぎる結婚や女性性器切除に対する意識啓発活動を行うとともに、女性向け識字教育を通じて女性の能力育成に取り組みます。また、学校や家庭での暴力や虐待から子どもたちを守るため、子どもグループを中心とした子どもの保護の仕組みづくりを行います。
5.自然災害や紛争への対応力向上
災害時の子どもの保護や教育に重点をおいた人道支援活動を行うほか、緊急時の行動計画の策定や子どもや若者たちを中心とした災害リスク軽減に向けた活動を支援します。
基本データ
首都 | カイロ |
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面積 | 約100万km2(日本の約2.6倍) |
人口 | 9304万人(2017年 エジプト中央動員統計局) |
言語 | アラビア語 都市部では英語も通用 |
宗教 | イスラム教、キリスト教(コプト教) |
※出典:外務省ウェブサイト
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プラン・インターナショナルのデータ
活動開始年 | 1981年 |
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チャイルド数 | 33081人 |
日本のスポンサーを持つチャイルド数 | 1271人 |
昨年度プランが活動を行った コミュニティの数 |
376 |
現地事務所 |
統括事務所:カイロ # 2035(126、128)カイロ アーバン # 2061(134)ベヘイラ # 2062(129)ギザ # 2069(820)カリュービア # 2078(821)アシュート # 2084(895)ソハーグ |
※2019年2月現在
統計情報
エジプト | 日本 | コメント | |
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5歳未満児死亡率 (1000人当たり) |
23 | 3 | 日本の約8倍の子どもたちが5歳未満で命を落とす |
5歳未満児死亡率の順位 | 81 | 179 | |
安全な水を利用できる比率(%) | 98 | 99 | |
衛生施設を利用できる比率(%) | 93 | 100 | |
初等学校の最終学年まで在学する率(%) | ― | 100 | 初等学校就学率は平均98% |
成人識字率(%) | 75 | ― | 成人の約4人に1人が読み書きができない |
国際貧困ライン1日1.90米ドル未満で暮らす人の比率(%) | ― | ― | |
出生時の平均余命(年) | 71 | 84 |
※出典:ユニセフ世界子供白書2017より