活動国詳細
南スーダン
南スーダンは2011年にスーダンから独立した新しい国です。しかし40年以上もの間、政治的に激しく揺れ動き内戦・衝突が続いた影響により、国内全域において、教育、保健、水と衛生などの基本的な社会サービスが著しく不足し、電力、道路などの社会基盤の整備が大幅に遅れています。厳しい生活環境下で深刻な貧困問題を抱えるなか、今もなお情勢不安が続いているため、多くの人々が近隣国へ避難しています。
新しい給水ポンプに集まった子どもたち
南スーダンでのプラン・インターナショナルの活動
国が抱える問題
- 学校を修了する子どもたちの割合が低く、学校の校舎や教材が不足し、資格を持った教師がいないこと。
- 近くに保健所がなく、保健サービスを受けるために徒歩で長距離を移動しなければならないこと。
- 安全な飲料水がないため、子どもや母親たちが様々な病気にかかり、多くの命が失われていること。
- HIVとエイズの影響により、孤児や弱い立場にある子どもたちが増加していること。
- 家庭において食糧が不足し、家計の可処分所得が低いこと。
プログラム別活動概要
1.質の高い教育機会の提供
学校の学習環境の改善、女子教育の普及や就学機会の促進、教育の質を向上させる支援を行います。
2.母子罹患率・母子死亡率の低減
家庭や学校における安全な水へのアクセスの確保やトイレの設置、出産前後の母親へのサービス改善、保健知識に関するトレーニングなどを通して、乳幼児期の病気の発生を減らします。また母親の保健知識を高め、性感染症につながる性行動習慣の変化を促進します。
3.食糧確保と家計の安定に向けた能力開発
貯蓄貸付サービスの提供や、主に若者のための職業訓練の実施、災害に対する自治体や政府の仕組みづくりを推進・支援し、食糧と収入を確保します。
4.コミュニティ・政府の能力強化
制度や市民社会、コミュニティの能力強化を通して、紛争を防ぎ、平和を確立し、よりよい生活を送れるように支援します。
基本データ
首都 | ジュバ |
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面積 | 64万km2(日本の約1.7倍) |
人口 | 1234万人(2015年) |
言語 | 英語(公用語)、その他部族語多数 |
宗教 | キリスト教、伝統宗教 |
※出典:外務省ウェブサイト
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プラン・インターナショナルのデータ
活動開始年 | 2006年(独立前から該当地域にて) |
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チャイルド数 | 7103人 |
日本のスポンサーを持つチャイルド数 | 30人 |
昨年度プランが活動を行ったコミュニティの数 | 32 |
現地事務所 | 統括事務所:ジュバ # 2071(850)ジュバ ランヤ |
※2018年1月現在
統計情報
南スーダン | 日本 | コメント | |
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5歳未満児死亡率(1000人当たり) | 91 | 3 | 日本の約30倍の子どもたちが5歳未満で命を落とす |
5歳未満児死亡率の順位 | 11 | 179 | |
安全な水を利用できる比率(%) | 50 | 99 | 農村部ではさらに低く48% |
衛生施設を利用できる比率(%) | 10 | 100 | 9割が衛生施設を利用できない |
初等学校の最終学年まで在学する率(%) | ― | 100 | 初等学校就学率は平均31% |
成人識字率(%) | 27 | ― | 成人の7割以上が読み書きができない |
国際貧困ライン1日1.90米ドル未満で暮らす人の比率(%) | 43 | ― | 約4割が貧困ライン以下 |
出生時の平均余命(年) | 57 | 84 |
※出典:ユニセフ世界子供白書2017より