マラウイはアフリカ南部に位置する内陸国で、人々の親しみやすさから「アフリカの温かいハート(Warm Heart of Africa)」と呼ばれています。主に農業を基盤とする国で、タバコや紅茶、砂糖などの農産品が重要な輸出品です。国民の多くは小規模農家として農業に従事していますが、天候に左右されやすい農業構造や生産性の低さから、貧困が深刻な課題となっています。加えて、HIVとエイズの影響や干ばつ・洪水による食料不足が人々の暮らしを不安定にし、とりわけ子どもや女性が大きな影響を受けています。
基本データ
- 首都
- リロングウェ
- 面積
- 11万8,000km2(日本の約3分の1)
- 人口
- 2,166万人(2024年 世界銀行)
- 言語
- チェワ語、英語(以上公用語)、各民族語
- 宗教
- キリスト教(約75%)、イスラム教、伝統宗教など
※ 出典:外務省ウェブサイト
マラウイの歴史・社会情勢
マラウイは、かつてマラウイ湖周辺に栄えたマラヴィ帝国を起源とし、19世紀末にイギリスの保護領ニヤサランドとなりました。1964年に独立後、初代大統領カムズ・バンダのもとで一党制が続きましたが、1994年に複数政党制へ移行し、民主化が進められてきました。現在も農業、特に小規模農家によるトウモロコシ栽培に経済が大きく依存しており、干ばつや洪水など気候変動の影響を受けやすい状況です。HIVとエイズ、マラリアなどの保健課題、慢性的な貧困や栄養不良、教育・保健医療へのアクセス格差が、社会の安定に影響を及ぼしています。
マラウイの宗教
マラウイではキリスト教が主要な宗教で、国民の多くがカトリックやプロテスタントを信仰しています。一方、イスラム教徒も一定数存在し、特に南部ではヤオ族を中心に信仰が根づいています。また、祖先崇拝や精霊信仰などの伝統的な信仰も生活文化のなかに残り、近代宗教と共存しています。文化面では、相互扶助を重んじる温かい価値観が特徴で、音楽や踊り、儀礼を通じて地域の結びつきが育まれています。チェワ語をはじめとする多様な言語と民族文化が、社会の調和を支えています。
マラウイが抱える問題
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子どもと若者の健康が脅かされ、水と衛生環境が不十分なこと
マラウイでは乳幼児死亡率が高く、マラリアやHIVとエイズ、下痢など予防可能な病気に苦しむ子どもが多くいます。その背景には、安全な飲料水やトイレなどの衛生施設が不足し、手洗いなどの基本的な衛生習慣が十分に定着していない現状があります。水と衛生環境の未整備は、子どもや若者の健康と命に深刻な影響を及ぼしています。
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女の子や障害のある子どもが教育から取り残されていること
教育の質が十分でないことに加え、学校に女の子に配慮した衛生設備が整っていないため、思春期の女の子の中途退学が多く見られます。また、障害のある子どもに対する学習環境や支援体制も不十分で、包摂的な教育が実現していません。こうした状況が教育格差を広げ、将来の選択肢を狭めています。
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子どもが暴力や搾取から十分に守られていないこと
多くの子どもが児童労働や人身取引、早すぎる結婚(児童婚)や妊娠、身体的・性的虐待といった深刻な危険にさらされています。貧困や社会的慣習、保護制度の弱さが重なり、子どもの権利が十分に守られていない現状があります。特に女の子や障害のある子どもは、より高いリスクに直面しています。
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若者の失業と気候変動による災害への脆弱性が高いこと
若者の失業率が高く、職業訓練や能力強化の機会が限られているため、安定した収入を得ることが難しい状況が続いています。加えて、気候変動の影響により洪水や干ばつが頻発し、農業や暮らしへの被害が深刻化しています。経済的な不安定さと災害リスクが重なり、社会全体の脆弱性が高まっています。
プラン・インターナショナルの取り組み
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1.子どもと若者の健康改善および水と衛生環境の向上
乳幼児死亡率の低下を目指し、保護者や若者、保健員を対象に、子どもの栄養、保育、親業に関する知識と実践力の向上を支援します。また、思春期の女の子や若者に対して、性と生殖に関する健康と権利(SRHR)について学ぶ機会を提供し、健康リスクへの対応力を高めます。あわせて、安全な水やトイレの利用促進、手洗いなどの衛生習慣の定着に向け、地域に根ざした水と衛生(WASH)の取り組みを後押しします。
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2.すべての子どもたちに対する包摂的な基礎教育の推進
障害のある子どもを含むすべての子ども、特に女の子が質の高い基礎教育を受けられるよう、保護者や教師、学校運営委員会、地域リーダーに対して女子教育の重要性を伝える啓発活動を行います。また、子どもたち自身が学校運営に参画し、声を上げられる仕組みづくりを支援します。さらに、女の子に配慮した学校設備の整備や、学校内での暴力・虐待の防止、災害時にも学びを継続できる安全な学校づくりに取り組みます。
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3.子どもの保護の強化と権利の実現
すべての子どもと若者、とりわけ女の子が、暴力、虐待、搾取から守られることを目指し、子ども自身が自らの身を守る力を身につけられるよう支援します。また、保護者や地域リーダー、地元組織に対して、子どもの権利や保護に関する理解と対応力の向上を促します。コミュニティを基盤とした子どもの保護体制を強化するとともに、法制度や行政の取り組みの改善に向けた働きかけも行います。
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4.社会経済の変化や気候変動・災害への対応力の向上
子どもと若者、特に女の子が安定した生計を築けるよう、農業指導、職業訓練、起業支援、官民連携による就業機会の創出を支援します。さらに、洪水や干ばつなど気候変動による災害に備え、地域での災害リスク軽減活動を推進します。災害時にも子どもの保護と教育が継続される体制づくりを通じて、地域全体のレジリエンス向上を目指します。
マラウイでの活動
プラン・インターナショナルのデータ
プラン・スポンサーシップを通じて、チャイルドと交流できます。
- 活動開始年
- 1994年
- チャイルド数
- 18,972人
- 日本のスポンサーを持つチャイルド数
- 323人
- 現地事務所
- 統括事務所:リロングウェ
# 2001 リロングウェ
# 2002 カスング
# 2003 ムズズ
# 2004 ムランジェ
プラン・スポンサーシップでご支援をいただくと、地域を代表する子ども(チャイルド)と手紙で交流することができます。
※2025年12月現在






