【活動国詳細】ギニアビサウ
ギニアビサウの国土面積は九州とほぼ同じ大きさで、西アフリカで最も小さい国のひとつです。全人口のうち7割近くが1日1.90米ドル未満の暮らしを強いられており、多くの人々は食料・住居など生活に最低限必要なものをかろうじて満たしている状況です。そのため、子どもたちの健康・栄養不良は著しく、就学率が低く中途退学率が高いなど、深刻な貧困問題を抱えています。
コミュニティの開発について話し合う若者たち
ギニアビサウでの活動
【活動国データ】
国が抱える問題
- 乳幼児保育に対する意識が低く、家庭での望ましい栄養補給や発育促進に関する知識も限られていること。保育所に通う子どもはまれで、乳幼児保育施設がない農村地域も多いこと。また小学校の設備や教員の数が十分に整っていないため、子どもたちの教育を受ける機会が限られていること。
- マラリアや下痢、はしかなどの予防が普及しておらず、5歳未満の子どもの死亡率が高いこと。
- 出生登録の取得率の低さや、児童労働や人身取引、根強く残る女性性器切除や早すぎる結婚の慣習により、子どもたちが暴力や虐待の危険にさらされていること。
プログラム別活動概要
1.乳幼児保育と初等教育の推進
学校運営委員会を立ち上げ、子ども、親、教師、コミュニティが一体となって学校運営に参加できるようします。これにより、子どもたちが安心して通うことのできる質の高い乳幼児保育と初等教育を推進します。
2.乳幼児向け保健サービスの改善
コミュニティ保健員へのトレーニングを通じて、コミュニティ主導型の小児疾患に対する総合的な取り組みを行います。また、コレラなど感染症の予防や早期発見につなげるため、保健クラブなどの活動を通じて、子どもたちが適切な保健知識を身につけ、正しい衛生習慣を実践するように後押しします。
3.あらゆる暴力や虐待からの子どもの保護
コミュニティ組織や行政機関が連携して、子どもを守り、虐待を通報する体制を築けるよう、コミュニティを基盤とする子ども保護委員会の立ち上げを後押しします。また、ラジオや街頭劇などさまざまなメディアを通じて子どもの保護に関する意識を高める取り組みを進めます。
基本データ
首都 | ビサウ |
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面積 | 3万6125km2(九州とほぼ同じ) |
人口 | 184万人(2015年 世界銀行) |
言語 | ポルトガル語(公用語) |
宗教 | 原始宗教、イスラム教、キリスト教 |
※出典:外務省ウェブサイト
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プラン・インターナショナルのデータ
活動開始年 | 1995年 |
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チャイルド数 | 19976人 |
日本のスポンサーを持つチャイルド数 | 259人 |
昨年度プランが活動を行ったコミュニティの数 | 631 |
現地事務所 |
統括事務所:ビサウ # 1014(109)バファタ # 1037(832)ガブ |
※2018年1月現在
統計情報
ギニアビサウ | 日本 | コメント | |
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5歳未満児死亡率 (1000人当たり) |
88 | 3 | 日本の約29倍の子どもたちが5歳未満で命を落とす |
5歳未満児死亡率の順位 | 15 | 179 | |
安全な水を利用できる比率(%) | 69 | 99 | 農村部ではさらに低く54% |
衛生施設を利用できる比率(%) | 21 | 100 | 約8割が衛生施設を利用できない |
初等学校の最終学年まで在学する率(%) | ― | 100 | 初等学校就学率は平均68% |
成人識字率(%) | 46 | ― | 成人の5割以上が読み書きができない |
国際貧困ライン1日1.90米ドル未満で暮らす人の比率(%) | 67 | ― | 約7割が貧困ライン以下 |
出生時の平均余命(年) | 57 | 84 |
※出典:ユニセフ世界子供白書2017より